“Cool Struttin’by Sonny Clark”

 名匠フランク・キャプラが監督した映画『或る夜の出来事』(1934 年)で、ドレスシャツを脱いだクラーク・ゲーブルは下になにも着ていませんでした。そのシーンが注目され、下着なしでドレスシャツを着る男性が一挙に増えたという話があります。素肌に着たときのドレスシャツほど生地の良し悪しを感じることはありません。今シーズンのcantate のドレスシャツは、生地に名品の誉れ高い「GIZA」コットンの52 番単糸を綾織りしたものが使われています。この生地は兵庫の西脇にある低速のレピア織機で織りました。

 これまで、cantate のドレスシャツといえば、100 番手以上の繊細な肌触りの生地が多かったのですが、それに比べると綾織り=ツイルのこの生地はやや厚手です。季節柄、ドレスシャツを素肌に着るときに寒さを感じることもあると思いますので、一枚で着ても暖かさ、優しさが伝わるようにと、今シーズンはあえて少しだけ厚手の生地を選んだのです。

 衿腰はドレスシャツらしく、4.2cmとやや高めです。フラシ芯を入れ、生地そのものの風合いを十分活かして縫製しました。背中のディテールはカジュアルテイストのシャツと違い、ギャザーもプリーツもいっさい入っていない、シンプルな仕様です。背中の中央には、cantate のアイコン、グログランテープが付いています。白蝶貝のボタンをクロス掛けに、細かい運針にも職人の高い技術力が光ります。

 身体の動きに合わせて第二の皮膚のように感じるカッティングと縫製。加えて優しさを感じる素材。手放せない一枚になるに違いありません。

Item:
French Collar Shirt
Number:
18AWCA0109
Price:
42,000
Size:
44,46,48,50,52
Material:
Cotton100% TAPE/Silk100%
Color:
SAX , WHITE